実家や倉庫を整理していたら、切手のコレクションや切手シートをたくさん見付けたけど、
「切手は簡単に換金できるの?」「高く買い取ってもらうことはできる?」と、気になっている方も多いのではないでしょうか。
切手は誰でも簡単に換金することが可能で、換金率も高いといわれています。うまくいけば、額面よりも高値で買取ってもらうことができる可能性があるのです。
そこで今回の記事では、切手の換金について、損をしない大切なコツも含めて、徹底解説します。
切手はちゃんと換金できる!
まず大前提として、「切手は換金できる!」ということを覚えておいてください。
ただし、どんなに少額のものでも、切手は立派な金券として扱われるため、単純なコレクターズアイテムとは少し異なった買取の査定がおこなわるケースがあります。
とはいえ、切手を売る側は、特に難しいことを要求されません。まずは切手を換金する方法について、大まかに覚えていただければと思います。
切手を換金する方法
切手を換金するにあたって、有効な方法は大きく分けて3つあります。
今回は、3つの方法について以下の表に簡単にまとめてみました。
買取方法 | 切手買取業者 | 金券ショップ | オークションなど |
特徴 | ・高額 で査定される ことがある ・持込不要 (出張買取など) | ・査定は倍率方式※ (プレミア価値は あまり考慮されない) ・持込が必要 ・その場で換金できる | ・買取金額に幅がある ・持込不要だが、 発送などの手間がある ・いつ売れるか 予測できない |
※倍率方式とは、切手の額面に対して、状態などを考慮して特定の倍率をかける(≒何%で買取できるのかを査定する)方式のことです。
一般的に倍率方式では額面以上の金額がつくことはありません。
そして、実際にどの方法を利用して切手を換金すべきかは、換金したい理由や目的によって変わってきます。(たとえばオークションなどを利用すれば高値がつくこともありますが、逆にいつまでも売れないということも考えられます。)
1枚単価が低いものが切手には多いですが、それぞれが金券としてしっかり認識されるため、基本的には切手の換金率は高くなっています。
つまり、切手を換金する場合、大きな損をするということは少ないということになります。
ただ、換金率が高いといっても、それは「高い金額で買い取ってもらえる保証がある」ということではありませんので、注意してください。
※要注意!切手は払い戻し不可!
「そもそも切手は郵便局で販売しているものだから、新品なら払い戻ししてもらえるんじゃないの?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。
しかし実際のところ、切手は払い戻しや返金という対応は不可能なのです。つまり、切手を郵便局で買取ってもらって換金するということはできません。
ただ、切手が未使用の場合には「他の切手やはがきなどと交換してもらう」ということが認められますが、交換にあたっては手数料(たとえば、62円の切手を62円のはがきを交換するならば、1枚につき5円)が発生してしまいます。
とはいえ、切手の額面部分が汚れているとか、欠けてしまっているというような場合は、いくら未使用であっても交換に応じてもらうことは不可能となります。
※結論として、あくまで手数料を支払っての交換という原則は変わることがありません。
高く売れる切手の種類
切手の換金率は高く、損をすることが少ないばかりか、うまくいけば非常に高値で買取ってもらえるプレミア切手も存在します。
そして今回の記事では、プレミア切手をうっかり額面以下で換金してしまうことのないよう、大まかに覚えておいていただければと思います。
・中国切手
・英国切手
・浮世絵切手
という3つのジャンルに分けて解説していきます。
中国切手
中国切手とは、文字どおり中国で発行・流通していた切手のことです。
とはいえ、中国切手のすべてが高値で買取されるというわけではありません。ごく一部の中国切手が、マニアやコレクターの手によって高値で取引されているのです。
具体的には、
・発行枚数の少ない切手(”赤猿切手”や”全国の山河は赤一色切手”など)
・毛沢東関連の切手
が挙げられます。
なぜこれらの切手が高値で取引されているのかというと、中国で1960年代中ごろから10年ほど続いた「文化大革命」の影響があります。
簡単に説明と、文化大革命とは「旧思想・旧文化を破壊する」ことを目的として毛沢東により展開された革命です。
文化大革命により、切手は毛沢東に関係するもの(毛沢東の語録や長寿をお祝いするものなど)や、天安門などの図案のものが中心になりました。しかも当時の中国において、切手は外貨を獲得する目的のものであったため、切手収集や輸出が禁じられていました。
そのため、こうした文化大革命時代の中国切手は「文革切手」とも呼ばれ、中国切手は現代のマニアたちの手によって高値(数万円~数十万円)で取引されることとなったのです。
英国切手
そもそも世界の歴史において、切手はいつ・誰の手によってこの世に登場することになったのでしょうか。
答えは1840年、イギリスのローランド・ヒルという人物によって、料金前納などを目的として発明されたことがきっかけとなっています。
このことから、イギリスが切手の生みの親であり、その最初期の切手は「英国切手」としてかなりの高値(数千円~数万円)で取引されているのです。
ちなみに、現在注目されている英国切手の一例としては、やはり最初期である1840年ごろに発行されたペニー切手シリーズ(ペニー・ブラックやペニー・レッド)などが挙げられます。
浮世絵切手
続いて、日本国内で生産・流通されていた浮世絵切手です。
これまでに紹介した中国切手や英国切手に比べると、国内生産であることや、その数も比較的多く市場に出回っていることから、そこまで高額で買い取ってもらえるというケースは多くありません(状態にもよりますが、数千円での買取というパターンが多いようです)。
高価買取される浮世絵切手としては、「見返り美人図」や「ビードロをふく娘」といった、学生時代に美術や歴史の教科書などで一度は見たことがあるような、有名な浮世絵の切手が挙げられます。
これらの浮世絵切手は、「切手趣味週間」という毎年4月に開催されるキャンペーンの一貫として限定発売される記念切手で、1947年から毎年(一時的に発売がストップされたことはあるものの)新しい切手が発売されています。
そして、数ある切手趣味週間に発売されたシリーズの中でも、初期である1948年発売の「見返り美人図」や、1956年の「写楽」などのシリーズが高値で取引されています。
※各種記念切手
ここまで紹介してきた切手は、あくまでプレミア価値がついている切手の代表的なものです。もちろんこの他にもプレミア価値がついた切手はたくさんあります。
ただ、国内外で一大イベントが開催されるにあたって発行される記念切手は、確かに通常の切手に比べるとプレミア価値を持つものではあるのですが、流通量や年代などの関係であまり高値がつかないケースも多くあります。査定に出す際に、ぬか喜びとならないように注意しましょう。
切手を損せずに換金する3つのコツ!
手元にある切手をながめていて、
「切手は換金できるらしいし、いくらくらいで売れるのか実際に調べてみよう!」
思い立ったなら、ぜひ行動に移してみてください。
しかし、切手を換金するにあたって、大切なコツを押さえておかなければ、思いがけない損をしてしまうことも考えられます。
今回はこの記事を通じて、切手換金のコツを3つに分けて伝授いたします。しっかり押さえていただき、上手に換金するお手伝いとなれば幸いです。
損せずしっかり換金するコツその①:まずは何より保存状態
切手の買取で何より大切なのは、その保存状態です。
通常の郵便切手であれ、プレミアものの記念切手であれ、まずは未使用であることが最重要事項です。
一部が欠けてしまっているということが、査定においてマイナスに働くことはもちろん、シワや汚れなども大きく査定に響くことになります。
たとえば額面が読めないような状態の切手などは、郵便切手として実用することも難しく、コレクターズアイテムとしても価値が高くなるはずはありません。買取額が安くなってしまうことは当然だともいえます。
ちなみに切手の保管にあたっては、切手をコレクションするためのファイルブックなどが市販されていますし、少量であればジップロックのような袋に入れて保管することもおすすめです。
※どのような保管方法であっても、切手が折れてしまうような詰め込み方や、切手の自重により折れ目がついてしまうようなことを避け、1枚ずつていねいに寝かせるように保管することが大切です。
損せずしっかり換金するコツその②:バラバラよりも、シートで売ろう!
続いてのコツは、「できるだけシート単位で査定してもらう」ことです。
切手は数枚だけ買うという場合には、バラバラで買うことになりますが、郵便切手であれば100枚を1シートとして購入することができます。記念切手は基本的に複数枚(10枚など)を1シートということになります。
換金する際にはバラバラの状態よりも、シートのままのほうが高く買い取ってもらうことができるのです。
なぜかというと、
・ミシン目(目うち)のきれいさ
・希少性の高さ
の点でプラスの評価となるからです。
たとえば、一度バラバラにされてしまった切手は、ミシン目が汚くなっていることが多く、記念切手は一枚ずつ異なる絵柄のものが多いです。
そうなると、切手はシートで全部そろった状態のほうがきれいなだけでなく、希少性も高いコレクターアイテムとして評価されることになります。
つまり、切手は基本的にバラバラで売るよりもシートで売ったほうがいいということになるのです。
※これは記念切手に限った話ではなく、通常の切手の場合でも同様です。
人からもらった切手をうっかりシートから切り離してしまった、ということのないように気をつけましょう。
損せずしっかり換金するコツその③:専門業者でしっかり査定してもらう
前述のとおり、切手は金券ショップやオークションなどでも換金することができます。
しかし、プレミア価値のある切手や、これまで大切にしてきたコレクションの価値を正しく評価してもらうためには、やはり正しい知識をしっかり持った人に査定してもらわなければ、損をしてしまうことになります。
そう考えると、切手の買取専門業者を利用するというのはとても理にかなっており、大切なコツのひとつだといえます。
そこで今回は、少しでも切手を高く買取ってもらうための、おすすめの業者を3つ選んで紹介していきます。
バイセル
バイセルのページを開いて、まず目を引くのが切手の買取実績です。
そこには、総額で100万円を超えるコレクションの山や、数十万円で買取られたシートの束などが掲載されています。
また、バイセルはインターネットから申込んでの出張買取サービスがメインであり、無料で査定してもらうことが可能です。
もちろん査定金額に納得できなければ、そのまま無料でキャンセルすることができますし、気軽に査定を依頼できるところがユーザーにとってうれしいポイントです。
しかも、痛んでいるとか、折れているというような状態の切手でも、断らずにしっかり査定してもらえるため、「ただ古ぼけていて価値がなさそうだし、捨ててしまおうか…。」と考えていたような切手でも、予想外の高い金額で買取りされる可能性があります。
買取プレミアム
買取プレミアムも「価値があるのかないのか自分では全然わからない…。」というような切手コレクションを積極的に買取ってくれる専門業者です。
査定の申し込み前に、電話やメールで相談ができるというのがうれしいポイントです。また、訪問買取でいざ査定という段階に女性査定員にお願いできるのも買取プレミアムのイチオシポイントです。
女性が訪問買取を依頼するにあたって、ひとりで家にいる時に、男性査定員を家に迎え入れることに抵抗があるという方は多いはずです。買取プレミアムのこうした心遣いはうれしいものですね。
福ちゃん
200万点以上の買取実績を誇るという福ちゃんも、要注目の切手買取業者です。
上記のURLを開くと、高額で買取ってきた実績だけでなく、「琉球切手」や「国体切手」というような記念切手についてもしっかり査定してもらえることがわかります。
福ちゃんでは、金券ショップや他の買取業者に断られてしまったというような状態の切手でも丁寧に査定してもらえます。さらに、少量でも無料で査定依頼できるというのがユーザーにとって大変うれしいポイントです。
まとめ
切手は、一昔前までは収集がブームだったこともあり、今でも古い切手や珍しい切手を保管している方は珍しくないはずです。
しかし、趣味の多様化や、そもそも最近では郵便物を送る頻度が減っていることもあり、使わない切手は換金してしまおうと考えることは自然なことです。
今回の記事で、換金するにあたり、切手はそれぞれが金券として扱われるため、換金率が高くなることがわかりました。切手の状態がひどくなければ、大きな損をするということはないでしょう。
プレミア切手などは、上手に保管されていれば、思いがけない高額で買取ってもらうことができる場合があります。
換金と考えている切手が、プレミアものの可能性が少しでもあるとしたら、切手の専門的な知識を持っている業者に査定を依頼するようにしましょう。
反対に、金券ショップやオークションなどでは、そのプレミア価値を正しく判断してもらえない場合があります。損することがないようご注意ください。
近年では出張買取サービスもよく展開されているため、気軽に査定依頼ができるというのもうれしいですね。買取サービスの利用を検討してみてください。