着物の種類やブランドなどの知識がない人や、着物を初めて売るという人は、着物買取の際にどのようなトラブルが起きるのか不安に感じていらっしゃるのではないでしょうか。
実際に着物買取に関して数々のトラブル事例が報告されており、嫌な思いをした人は少なくありません。
この記事では、具体的なトラブル事例とその対処方法を紹介しています。
その他、着物買取の失敗を防ぐコツを具体的に解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
着物買取のトラブル事例と対処方法
ここではトラブル事例とともに対処方法までを解説しますので、トラブル対処のしかたを具体的にしていきましょう。
トラブル①出張買取時の押し買い
着物の出張買取とは、買取業者の査定員が自宅まで伺い、着物の査定や買取をしてくれる買取方法です。
出張買取は着物を運んだり梱包したりする手間が省けるので、便利な方法なのですが、一方で出張買取時にトラブルが生じるおそれもあります。
そのトラブルが「押し買い」です。
突然、買取業者が自宅を訪問することで買取の勧誘をし、依頼者に考える時間を与えずにそのまま買取契約をさせる「アポなし飛び込み訪問」という手口です。
また、事前に電話で勧誘してから訪問する「電話営業」もあるので注意しておきましょう。
押し買いの対処方法
押し買いのトラブルを避けるためには、勧誘をしてくる買取業者には依頼しないことが大切です。
買取を依頼する場合は、業者の情報は自分で調べ、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。
また、着物や貴金属、宝石といった商品の買取に関してはクーリングオフ制度が利用できます。
この制度を利用することにより、押し買いで契約書にサインしてしまったとしても「契約の日から起算して8日間」は契約の取り消しができます。
着物買取業者の名称をしっかりと覚えておき、消費者センターに相談することをおすすめします。
トラブル②出張買取時の抱き合わせ買取
出張時のトラブル事例に「抱き合わせ買取」があります。
抱き合わせ買取とは、本来の商品(着物)とは別に着物以外をセットで買い取るという手口です。
たとえば、着物買取として自宅に訪問しておきながら、着物を査定すると同時に「貴金属を見せてほしい」などと言い、利用者が査定を依頼していないにもかかわらず、その他の品物を査定し、買取をして帰るというケースです。
日本において、このような販売方法は「不公正な取引方法一般指定(10項)」によって指定されており、違法行為にあたります。
したがって、利用者から着物以外(貴金属類)の買取の問い合わせがあった場合は問題ありませんが、着物の買取査定のみを依頼したにもかかわらず、着物以外の査定をしつこく要求してきた場合は間違いなく悪徳業者となります。
抱き合わせ買取の対処方法
抱き合わせ買取をする買取業者の共通点が以下の3つです。
・しつこく貴金属の買取査定を求めてくる
・「1点でもいいからお願いします」など弱みにつけ込む言い方をする
・着物を高値で買い取ると言うわりに知名度がない
抱き合わせ買取に対処する場合は上記の共通点を認識しておき、毅然とした態度で断りましょう。
なかにはしつこく勧誘してくる買取業者もいるので、消費者センターに通報してもかまいません。
トラブル③宅配買取時のキャンセル不可
宅配買取とは、売りたい着物を梱包・配送して買い取ってもらう方法です。
この方法は査定に立ち会う、業者との時間を調整するなどの必要がないので便利ですが、買取業者と顔を合わせないということからトラブルに発展することがあります。
そのトラブルが「キャンセル不可」です。
通常の宅配買取は業者が査定内容を依頼者に提示し、提示内容を依頼者が承諾した場合は買取が成立します。
しかし、トラブル事例には「キャンセルの連絡を受け付けない」という悪質な業者が報告されています。
また、返送料が高値に設定されており、返品を戸惑わせる業者もあるようです。
キャンセル不可に対する対処方法
キャンセル不可のトラブルに対処するには、2つの方法があります。
・大切な着物の買取や急ぎではない買取は出張買取にする
・キャンセル時の返送料はあらかじめ確認しておく
1つ目の対処方法については、信頼できる着物買取業者であればよいのですが、信頼できるか不安な場合は、なるべく業者と直接対面で査定してもらう買取方法を選んだほうがよいでしょう。
トラブル④買取方法に関係しない買いたたき
買いたたきとは、品物を不当に安い価格にして買い取る(値段詐称)という手口です。
この手口は利用者と買取業者の情報量につけ込んだ方法で、実は高価な着物であるにもかかわらず、通常よりも安く買い取ろうとする悪質な業者が存在しています。
着物は特に買取価格の幅が広く、自分で正確な価格を把握するのは難しいのですが、買取業者がプロだからといって安易に買い取ってもらうのはやはり危険です。
買いたたきの対処方法
買いたたきに対処するには、買取相場をあらかじめ把握しておく、または1社に限らず複数の業者に査定を依頼して比較するなどの方法があります。
複数の業者に依頼する場合、手間はかかりますが、査定額があまりにも安いと思ったときは買取をいったん保留し、他の業者にも査定を依頼するとよいでしょう。
着物買取でトラブルと失敗を防ぐ7つのコツ!
トラブルの内容に限らず、全般的に有効な着物買取で失敗を防ぐコツを紹介していきます。
①複数の着物買取業者に査定してもらう
着物買取で失敗を防ぐためには、信頼できる買取業者を選ぶのはもちろんのこと、そのうえで複数の買取業者に査定してもらうことをおすすめします。
なぜなら、複数の買取業者の見積を見比べることで、着物の正確な相場を把握することができるからです。
また、そのなかから最も高く査定してくれた業者に依頼することもできます。
その場で契約せずに保留する形になるので、じっくりと検討する時間を有効に活用し、自身で納得できる結論を出すことができるでしょう。
②古着屋やオークションでの買取は避ける
着物買取には古着屋やオークションなどを活用した方法もありますが、これらの方法は避けたほうがよいでしょう。
古着屋やオークションでは買取業者のように着物査定の専門家がいるわけではないので、相場よりも安価になりがちです。
着物は人間国宝の作家物や紬、友禅、訪問着など着物のなかでも人気が高く、高値で売れる可能性がありますが、一方でその見分け方は素人では難しいものです。
着物買取には専門知識が必要になるので、やはり着物買取には専門家がいる業者に依頼するのが無難な方法でしょう。
③買取実績が豊富な業者を選ぶ
先に説明した「着物の査定ができる専門家を選択」というのにも似ていますが、買取実績が豊富な業者ほど適切な査定ができるので、着物本来の価格を提示してくれる可能性が高いです。
買取実績は「正確な査定内容と説明」「納得のいく査定額」を満たしているからこそ、買取実績を積んでいけます。
④着物買取の基礎知識を把握しておく
着物買取の基礎知識として買取方法を把握しておきましょう。
買取方法には「店頭買取・出張買取・宅配買取」の3つがあります。
買取方法によってメリット・デメリットがあるので、事前に買取方法の詳細を確認しておき、自分の事情に合った買取方法を選択する必要があります。
また、買取価格に影響する着物の種類やブランドなどを把握しておきましょう。
有名なブランドであれば、インターネットで相場や買取のポイントなどが記載された記事もあるので、おおまかな相場を把握することもできます。
⑤初回の訪問では契約しない
「初回の訪問では契約しない」と決めておくのも、押し買いや抱き合わせ買取のトラブルを防ぐ有効な方法です。
初回は査定だけだと決めておくことで、業者の強引な態度に流されることがなく、ひとりになって冷静に考えることができます。
良心的な業者であればすぐに引き下がるので、冷静に考える時間を有効に使い、キャンセル対応も含めて信頼できる着物買取業者を見極めるとよいでしょう。
⑥着物買取専門サイトを活用する
先ほどトラブル事例と対処方法を説明しましたが、トラブルを防ぐための要素をすべて満たした方法に「着物買取専門サイトを活用する」というのがあります。
着物買取専門サイトでは次のようなメリットがあります。
・査定額に関して丁寧な説明がある
・古物商許可証や名刺の提示を徹底している
・徹底した気遣いやサービスがある
・キャンセルであっても親切な対応
出張費・査定料・キャンセル料が無料、出張買取で家に訪問してきた査定員に「古物商許可証と名刺」を提示する、アフターフォローをしっかり行う気遣いサービスなどがあるので、トラブルを未然に防ぐためのさまざまな配慮があります。
⑦電話勧誘をしてくる着物買取業者に注意する
電話勧誘をしてくる着物買取業者には要注意です。
電話で買取訪問の許可を取っているのは手順として間違ってはいませんが、電話勧誘をしてくる業者は悪質または強引な傾向があります。
すべての業者が該当すると一概にはいえませんが、買いたたきや押し買い、抱き合わせなどのトラブルが起きる可能性は高くなるといえます。
そのため、知らない業者からの電話勧誘は断ったほうがよいでしょう。
着物買取の失敗を防ぐ業者の選び方
着物買取で失敗する原因というのが「業者」であることがトラブル事例から分かります。
そこで業者の選び方を把握しておき、失敗を防ぐことが大切です。
ここでは適切な業者の選び方を紹介していきます。
充実した無料サービスを提供した業者を選ぶ
着物買取において失敗を防ぐコツとして、「複数の買取業者に査定を依頼する」ことを挙げました。
しかし、複数の業者へ着物の見積を依頼するには、査定やキャンセル料、出張買取であれば出張費、宅配買取であれば配送料などさまざまな手数料がかかります。
高値で着物を買い取ってもらえる業者を探し出しても、手数料がかさんでいては意味がありません。
そこで、充実した無料サービスを提供している業者を選ぶことが大切です。
ただし、キャンセル時の返送料について、有料の場合が多く、これは業者によって金額が異なるので、返送料も確認しておきましょう。
複数の買取方法から選択できる業者を選ぶ
先ほど買取方法として、店頭買取・出張買取・宅配買取の3つを紹介しました。
着物買取の失敗を防ぐためにはそれぞれの買取方法から選択できる業者を選ぶことが大切です。
なぜなら、それぞれの買取方法にはメリット・デメリットがあり、依頼者によってどの買取方法が適切なのかが変わってくるからです。
たとえば、出張買取しか受け付けていない業者の場合は、利用者が宅配買取を依頼しているにもかかわらず、出張買取しか勧めることしかできません。
それにともない、無理に出張買取を勧められることによってトラブルにつながる可能性があります。
実際に業者を利用した口コミを参考にする
着物買取の業者を実際に利用した人の「口コミ」も、失敗を防ぐためには有効な手段です。
インターネットで買取業者を調べてみると、トラブルのケースが報告されている場合があるので、あらかじめトラブルになりそうな業者を避けることができます。
ただし、インターネット上の口コミは匿名の投稿であるためか、無責任な情報や広告主から依頼され報酬を受け取って投稿しているなど、信用できない場合があるので、口コミすべてを鵜呑みにするのではなく、参考程度にすることをおすすめします。
着物買取でトラブルの心配がない業者を紹介!
着物買取において失敗を防ぐコツに「複数の業者を比較する」というのがありました。
業者の選び方を踏まえたうえで、評価の高い業者を選ぶとより安心して着物を売ることができるでしょう。
着物買取におすすめの業者を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめ①着物が高く売れる「バイセル」
バイセルは着物を中心に買取サービスを展開している買取業者です。
俳優の坂上忍さんがCMに出演しているのをご覧になった人もきっといらっしゃることでしょう。
全国を対象として出張サービスを展開しているだけでなく、宅配買取や買取拠点での店頭買取にまで対応しています。
また、出張買取の調査では「顧客満足度」「価格満足度」「安心して利用できるサービス」の3部門で第1位を獲得し、高く評価された買取業者です。
おすすめ②アフターフォロー体制が万全で安心できる「買取プレミアム」
買取プレミアムは「他店より買取金額が1円でもやすければ全額返金」と掲げるほど、着物買取の価格には自信があり、さらにサービスを全国で展開している買取業者です。
着物は1点から査定を依頼することができ、古い着物や和装小物も買取対象となっています。
買取価格もさることながら、特に魅力的なのが「アフターフォロー体制が万全」だということです。
依頼者に満足できるサービスを提供できたかどうかについて、査定終了後に確認の連絡をしてもらえます。
トラブル防止としての体制なので、安心して利用できます。
おすすめ③親切・丁寧・明快をモットーにする「ザ・ゴールド」
ザ・ゴールドは全国の店舗が直営店で運営されており、地域に根差した店づくりを行うため「親切・丁寧・明快(わかりやすい)」をモットーにした買取業者です。
実店舗にて査定者の顔を直接確認することができるので、安心して利用することができます。
買取方法は店頭買取・出張買取・宅配買取に対応しており、さらに買取対象商品が振袖、留袖、小紋、反物、扇子(せんす)、訪問着など買取品目が豊富なので、安心して買取の相談ができます。
まとめ
・着物買取における代表的なトラブル事例は4つ
・代表的なトラブルにはそれぞれの対処方法がある
・着物買取で失敗を防ぐためには7つのコツを把握することが大切
・失敗を防ぐためには業者の選び方も把握する必要がある
・着物買取業者は「バイセル」「買取プレミアム」「ザ・ゴールド」がおすすめ
本記事では着物買取のトラブル事例や対処方法をはじめ、失敗を防ぐためのコツを紹介してきました。
着物を安心して売るためには、7つのコツや買取業者の選び方を把握しておくことが大切です。
おすすめの業者も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。