「もう使わない…でもどうすればいいの?」「買い取ってくれる場所はないのか…」などと、処分方法に困っている振袖はありませんか?
初詣や卒業式、成人式などのさまざまな記念日や節目の日を彩る振袖ですが、普段の生活で着る習慣がない昨今ではお祝い事のあとにもう着る必要がないというご家庭も多いでしょう。
必要ないからといって、思い出深い振袖を捨てるのは躊躇してしまうものです。
また、祖母や母などから受け継いだ振袖なら、誰か必要としている人へ着てほしいと願う人もいるでしょう。
大切な振袖を手放す際にただ捨てるのではなく、買取を依頼するという選択もあります。新たな人の手に渡し、再び有効活用してもらう方法を検討してみてはいかがでしょうか。
この記事では、振袖の買取相場や高く売る3つのコツ、おすすめの買取業者などを紹介します。
自宅に眠っている振袖は売れます
不用となった振袖を買い取ってもらう手段は、リサイクルショップやフリマ・オークションサイト、古着店や専門業者などさまざまな方法があります。
しかし、「どのような振袖が高く売れるのか?」「どこで売るのがお得になるのか?」など、知りたいことが多くあるのではないでしょうか。
まずは、振袖とはどのようなものか、どんな種類があるのかなどを理解したうえで、自宅に眠っている振袖の、ある程度の相場や売るべき場所をイメージしてみましょう。
振袖はいつ着るの?種類がある?
振袖は着物と呼ばれることもありますが、何が違うの?それとも一緒?そしていつ着るの?などと、疑問をもっている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、振袖について、身につけるシーン、種類などについて説明します。
振袖とは袖のある着物のこと
振袖は着物(和服)というジャンルの、ひとつのカテゴリーといえます。
その名のとおり袖が振れるほど長い着物で、未婚の若い女性が身につけるものとされ、未婚女性のもっとも格式高い「第一礼装」ともいわれている着物です。
未婚女性が着ることには意味があり、袖を振ることは男性への求愛の返事に利用されていたという説もあります。
また、袖を「振る」という動きが払う仕草に近いことから、厄を「祓う」などの意味合いもあるとされているので、おめでたい日や節目の日などに着る女性が多いというわけです。
振袖の着られているシーン
振袖が着られているシーンは数多くあります。
たとえば、大学や専門学校などの卒業式、成人式や初詣などで振袖姿の女性を見ることが多いのではないでしょうか。
卒業式では、袴を合わせて振袖を着飾ってみたり、成人式や初詣ではお祝いということもあり華やかな色や柄の振袖が好まれたりしています。
また、結婚式も振袖を多く見るシーンです。
新婦さんの花嫁衣装もそうですが、参列する未婚女性も振袖姿で披露宴などの雰囲気を華やかに飾っています。
振袖は3種類にわけられる
振袖は「袖の長さ」により3種類にわけられ、それぞれ使うシーンによってもわけることができます。
種類によっての違いを知ることで、自宅の着物がどのように分類されるものなのかを把握しておきましょう。
大振袖
本振袖とも呼ばれ、もっとも格式高い「第一礼装」といわれている振袖です。
袖の長さは「110cm前後」で長いものほど格式があるとされ、なかには袖が120cmのものもあります。
もともとは花嫁衣装として着られることが多く、現在では結婚披露宴などのお色直しで、ウエディングドレスから大振袖と着替えるパターンもよく見られるのではないでしょうか。
また、成人式でも大振袖を選択する新成人が多くなっています。
中振袖
袖の長さは「100cm前後」の振袖です。
おもに成人式で着られている、目にする機会が多い振袖といえます。
また、大学や専門学校の卒業式で着ている卒業生も少なくありません。
小振袖
袖の長さは「75cm前後」またはそれよりも短い振袖です。
大学や専門学校の卒業式で目にする機会が多い振袖で、小振袖に袴を合わせた着物姿の卒業生が目立ちます。
また、結婚式の参列で着る際は、花嫁よりも格を下げた振袖を身につけるのがマナーです。
そのため、花嫁がもっとも多く着る大振袖は避け、花嫁の衣装より目立たない中振袖や小振袖を着るのが一般的とされています。
種類による買取価格ですが、一般的に袖の長さによって違いがあり「長いほうが高額になる」傾向があるので覚えておきましょう。
振袖を少しでも高く売るには、ほかにもさまざまなことへ目を配る必要があります。
次では、どのようなことを意識すべきなのかに触れていきましょう。
振袖を高く売るための3つのポイント
今すぐ振袖を売りたいと考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。また、時期がきたら売ろうと考えている人もいらっしゃるでしょう。
どちらのケースにしても、少しでも高く売るためには意識すべきポイントがあります。
たとえば、有名な作家が作った着物なら高値がつきますが、一般的な振袖では状態などによって値が変わるものです。
ここでは、振袖を査定依頼へ出す際のコツを3つ紹介します。
保管方法に気を配っておく
振袖を保管するときに注意すべきことは、「カビ」と「虫食い」です。
そのため、湿気を防ぎつつ虫を寄せつけない場所に振袖を保管する必要があります。
桐タンスが最適だが代用品もある
防湿と防虫を兼ね備えている最適な収納といえば「桐タンス」ですが、昨今ではタンス自体が自宅にないという方もいらっしゃるでしょう。
タンス代わりに、桐の衣装箱を活用する方法もあります。
衣装箱なら、クローゼットに収まるサイズのものもありますし、乾燥剤や防虫剤を一緒に入れておくこともできます。
また、クローゼットの中にも除湿剤を置いておけば、さらに安心できるのではないでしょうか。
桐の衣装箱は振袖1枚分のものなら5,000円前後で購入できますが、さらにお金を掛けずに保管するなら、着物用の保管袋(1,000円代から購入可能)を使う方法もあります。
袋といっても、なかなか丈夫なもので乾燥剤や防虫剤を入れることができます。ただし、振袖がシワになってしまう心配がないとはいえませんし、重ねて保管することもできません。
しかし、重ねずに平らな場所へ置いたり定期的に手入れしたりすることで、よい状態で保管できるでしょう。
通気性を考慮して保管する
着物全般にいえることですが、通気性のよい場所へ保管することを意識しましょう。
衣装箱や保管袋へ入れていても湿気が多い場所へ置いてしまうと、乾燥剤を入れてもカビの発生を防ぐのは難しくなってしまいます。
保管場所は水まわりを避けて、窓がある換気できる部屋などにしましょう。
また、タンスや衣装箱などで保管する際は、壁につけずに隙間を設けて空気の流れをよくしておくことも大切です。
乾燥剤と防虫剤は着物専用のものを使う
乾燥剤や防虫剤には「着物専用」のものが便利です。
着物専用のものはシート型になっているものが多く扱いやすくなっています。1年くらい使用できるものが多いので、定期的に確認するのであれば管理も容易といえるでしょう。
保管する部屋やクローゼットに置く除湿剤は、その場所に合ったもので問題ありません。クローゼットなら置き型や吊り型など、保管場所にマッチしたものを選択しましょう。
襦袢や帯がセットなら揃えておく
振袖は新品で購入した場合、襦袢(着物の中に着る下着のようなもの)や帯がセットになっていることがほとんどです。
セットは一式で査定してもらうことで、買取金額が高くなるケースがあります。
襦袢の色は白が多いですが、おしゃれを意識した振袖に合う色合いや柄のものも少なくありません。
購入時は、色合いなども考えられたセットになっていますので、振袖の色や柄に合った襦袢や帯も一式で査定してもらうようにしましょう。
証紙や証明書は保管しておく
振袖購入時に、「証紙」などが発行されているケースがあります。
着物における証紙とは、着物の品質や価値を保証す証明書です。
内容は、織元の産地やブランド名、伝統工芸品や重要無形文化財なのか、絹100%なのかや織り方・染め方・刺繍法などのさまざまなカテゴリーが証明されています。
証紙は、高く査定してもらうための証明書となりますので、大切に保管しておきましょう。
また、証紙がないからといって、買い取ってもらえないということはありません。
証紙がなくても売ることができますし、しっかりとした専門店であれば正しい査定をしてくれるので安心できます。
しかし、証紙がある高級振袖なら、あったほうが高く査定してくれる傾向があるということです。
振袖の買取相場は幅があり時期にもよる
相場は売る時期や買い取る店舗の種類などによって違いがあります。
ここでは、振袖の需要がある時期や一般的な相場をご紹介します。
季節を意識すると高くなる傾向も
振袖が高く売れるのは、需要がある季節といわれています。
たとえば、成人式前や卒業式シーズン前などは、振袖を身につけたいと考える女性が多くなり、需要がある季節といえます。
また、人気の赤やピンク色だったりトレンドの色だったりすると、高く査定される可能性もあります。
そして、「一点物」の振袖なども、他人とはかぶらないという点で需要があるので買取金額が高くなることも少なくはありません。
買取相場は店舗によって異なる
もちろん、有名作家が作った高級振袖は高く査定される傾向にありますが、店舗の種類などによっても違いがあり、はっきりとした相場は確認できません。
一般的に、未使用の高級振袖のセットで50,000~60,000円、中古では10,000~20,000円などが相場だとされています。
しかし、証紙つきの高級振袖では100,000円が平均で、高いものでは800,000円の値がつき、無名の振袖については安い査定で3,000円などと大きな差があるのも事実です。
保管方法などによる状態も関係することですが、査定依頼する店舗によっても大きな開きがあります。
振袖を高く売るためには、どこで査定してもらうのがいいのでしょうか。
振袖を売る手段とは
振袖は、どこで査定してもらうのが効率的で高く買い取ってもらえるのでしょうか。
ここでは、振袖が売れるであろう手段を紹介します。各店舗や方法などの特徴を知り、どこに査定を依頼すべきなのかを検討しましょう。
フリマやオークションのアプリ
まず、自分で価格を設定する必要があるため、適正な値をつけなければ損をする可能性があります。
転売を目的としたユーザーもいるので、徹底的に値引き交渉されることも予想され、ある程度の振袖知識がなければ太刀打ちできません。
また、振袖の知識がない人同士での売買は、クレームなどのトラブルが起きやすくなることも懸念材料です。
相場がはっきりとしていないものを売買するには、フリマやオークションのアプリでは難しいといえるのではないでしょうか。
リサイクルショップ・古着屋
買い取ってくれる可能性は高いといえます。
しかし、振袖を正しく査定できる店舗が少ないという問題があり、適正な価格で買い取ってもらえるとは限りません。
また、着物類は価値や種類、状態などで査定せずに重さだけで買取るショップも多くあるので、少しでも高く査定してもらいたいなら別の手段を選択すべきでしょう。
着物買取専門店
プロの査定員が、証紙の内容やセット品なども考慮し査定してくれるので、適正な買取価格を提示してくれます。
また、店舗まで出向くことができないという場合も、無料で出張や宅配査定に対応している専門店も多くあるので手軽に査定依頼が可能です。
そして、査定金額に納得がいかなかった場合でも、無料でキャンセルできる店舗がほとんどなので、複数の専門店へ査定依頼できるのもよいことではないでしょうか。
なぜ、需要が高いといえない振袖を適正価格で買い取ってくれるのかというと、買い取った後の販路がしっかりとしているためだといえます。
着物買取業者は販路があるので適正価格より安く買い取る必要がないのですが、販路がない業者では売れるかどうかわからない振袖を高い金額では買い取れないということです。
しかし、着物買取専門店であっても、査定には大きな違いがでるケースがあります。
次では、振袖の買取に強いおすすめの専門店を紹介しましょう。
振袖の買取におすすめな専門店!
出張や宅配査定などがあるか?自分が住んでいる地域で対応してくれるのか?など、気になることも多くあるのではないでしょうか。
ここでは、着物買取専門店の中でも、振袖の買取に強いショップ3店舗を紹介します。
バイセル
保管方法が悪く古くなって汚れてしまった振袖は、査定に出さずに捨ててしまおうと考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
バイセルでは、「どんなお着物でも満足価格での買取を目指す」としています。
状態が悪い振袖でも、諦めずに査定依頼してみるべきでしょう。
おもなサービス内容は、次のとおりです。
査定方法 | 出張、宅配、持込 |
予約、受付方法 | 電話かWEB(予約は24時間、土日祝も可) |
出張対応地域 | 47都道府県(地域によっては即日査定も可) |
手数料など | 査定、キャンセル、出張、送料無料 (宅配不成約は返送料のみ有料) |
支払い方法 | 出張と持込買取は即現金払い、宅配買取は最短振込 |
買取プレミアム
買取プレミアムでも、他店では査定が難しいとされている汚れやシワが多い振袖も査定対象となっています。
出張買取は、女性のひとり暮らしでは持ち運びが難しいなどあるので便利なサービスですが、男性査定員を家に入れるのに抵抗があるという人もいらっしゃるでしょう。
買取プレミアムでは、女性査定員も在籍しているので安心して査定依頼できます!
また、査定買取完了後、査定員が適正な価格で買い取りしたかやサービスの質はどうだったかなど確認の連絡がくるので、査定員による不正防止のアフターフォローも万全です。
質の高いサービスを保つための意識が高いショップといえるのではないでしょうか。
おもなサービス内容は、次のとおりです。
査定方法 | 出張、宅配、持込 |
予約、受付方法 | 電話かメール(予約は24時間可) |
出張対応地域 | 47都道府県 (地域によっては即日査定も可)※地域により不可の場合あり |
手数料など | 査定、キャンセル、出張、送料無料 (宅配不成約は返送料のみ有料) |
支払い方法 | 出張と持込買取は即現金払い、宅配買取は最短振込 |
※季節なども影響、コールセンターへ問い合わせ必須です
ザ・ゴールド
貴金属やブランド品の買取などテレビCMでお馴染みの「ザ・ゴールド」は、着物の買取にも強い買取専門店です。
ザ・ゴールドも、他店では査定対象とならない振袖でも丁寧に査定してくれます。
また、女性査定員も多数在籍しているので、高齢の方や女性のひとり暮らしでも安心して査定依頼できるのではないでしょうか。
おもなサービス内容は、次のとおりです。
査定方法 | 出張、宅配、持込 |
予約、受付方法 | 公式HPから24時間受付の査定申込フォーム |
出張対応地域 | ※21都道県(地域によっては即日査定も可) |
手数料など | 査定、キャンセル、出張、送料無料 (宅配不成約は返送料のみ有料) |
支払い方法 | 出張と持込買取は即現金払い、宅配買取は最短振込 |
※21都道県については公式HPで確認ください
申込以外の問い合わせなどは、メールフォームや電話で可能です。
各公式HPには今まで買い取りした実績や体験談など、参考となる情報を多数閲覧することができますので、ご覧になってみてはいかがでしょうか。
まとめ
・袖の長さで種類があり、袖が長いほど高く買い取ってもらえる傾向がある
・高く査定してもらうためのコツは「保管方法」「セット一式で査定」「証紙などの証明書」の3つを意識すること
・一般的な相場は、使用の高級振袖のセットで50,000~60,000円、中古で10,000~20,000円などとされているが査定するショップによって違いはある
振袖は買い取ってもらうことはできますが、売る手段によって値段が大きく違うものです。
保管方法やセット品、証紙など高く査定されやすくなるポイントを意識し、適正な価格を提示できるプロの査定員へ依頼するのがより高く買い取ってもらうためには重要といえます。
振袖を少しでも高く売るためには、着物の査定に強い専門業者へ依頼することを検討してみてはいかがでしょうか。